<オリックス1-8日本ハム>◇21日◇ほっともっと神戸

 日本ハム稲葉篤紀外野手(39)がさらにアクセルを踏んだ。4試合ぶりの複数安打で、2000本まで残り7本。「意識はしてますよ、正直ね。でも何度も言うけど、チームが勝つためにやっているので。チームがいい流れできているので、その流れを切らないようにと考えてやっています」。チームが3連勝で首位をキープし、貯金を今季最多の6に増やしたことを喜んだ。

 2本の安打はどちらも得点に結びついた。3回、1点を先制した直後の2死二塁の場面では、直球の後の105キロカーブに、体勢を崩すことなく右前へ運ぶ適時打。「ああいうところで打ててよかった。2点目は試合の中でも大事だと思った」。無死一、二塁の9回にも、右前打で満塁の好機をお膳立てし、スレッジのダメ押しタイムリーにつなげた。

 新聞を開くと自然と目がいくのが、2000本安打までともにカウントダウンに入った、ドラフト同期ヤクルト宮本の打撃成績だ。開幕前には宮本が9本差で前にいたが、今では稲葉が3本先に行く。キャンプイン直前に一緒にゴルフをするのが恒例で、「一緒の日に達成したら面白いな。でも(新聞)紙面が半分になるなぁ」と冗談半分に誓い合っていたという。

 5試合連続安打で、打率3割7分5厘、3本塁打、21打点。「変わらずいい状態です。いい感じを維持できています」。残り7本など、ただの通過点でしかない。同日達成よりも、2000本を打った2人が、日本シリーズで激突する方が、楽しいに決まっている。【本間翼】