<DeNA3-11阪神>◇22日◇横浜
和田虎の打線改造がピタリとはまった。今季初めて6番で起用した城島健司捕手(35)が、オレを忘れてもらっては困るとばかりに大暴れ。1回に先制の2点打、7回にダメ押しの2点二塁打を放ち、今季初の4打点をマークした。下位にこんな強打者が控えていれば、どこからでも点が取れるってもの。このまま乗っていってや!
人さし指で横浜の雨空を指さした。拳を握って力強く4回突き上げた。城島が一塁ベース上で豪快なガッツポーズだ。1回2死満塁。1ストライクから、先発ブランドンの低め直球をすくい上げた。ダイブした遊撃渡辺直のグラブの先を、打球が左前に抜けていく。今季初めて6番に入り、初適時打で初打点をマーク。冗談まじりで振り返った。
城島
ミーティング通りの打撃ができました。片岡コーチが泣いて喜んでくれていると思います。低めを捨てて高め、センターから逆方向へきっちり打っていこうということだったんですけど、正反対ですね。でもいいんです。出た時に結果を出すしかないので。
片岡打撃コーチは「泣いてへんで」と笑い飛ばしたが「重苦しい雰囲気を解いてくれたね。ああいう場面でランナーを返してくれたのが、11点につながった」と評価した。好走塁も見せた。2点を先制し、なお2死一、二塁。大和の左二塁打で一塁から激走し、本塁にスライディング。タッチをかいくぐり、うつぶせで大の字になりながら、1点をもぎとった。
城島
大和がよくランナーをかえしてくれた。一生懸命走って1点でもというのが仕事なんで。
主役は6打点の大和に譲っても、4打点の活躍は決してかすむことはない。7回無死一、二塁でも、左中間を破る二塁打で2点を追加。代打で途中出場した前日21日は、6回1死二塁で三邪飛に凡退。和田監督は「ど真ん中の球をポップフライにして相当悔しがっていた」と話した。今季5度目の先発出場で、挽回の4打点だ。
フォア・ザ・チームの精神が城島を動かす。8日巨人戦で阿部の打球が左肩付近を直撃。左鎖骨の打撲と診断された。ある若手選手は「あれはやろうと思ってもできない。スーパービッグプレーだった」と、尊敬のまなざしを向ける。ファーストミットを作る際には「開きやすくて大きいものを」とメーカーに発注。とにかく打球を止める。例え、体を張ってでも。プロ14年目のシーズンを、一塁手として迎えた男の決意の表れだった。
超攻撃型打線の中でポイントゲッター城島が、まばゆく輝いた。守備位置は変わっても、走攻守でみせる姿は変わらない。【岡本亜貴子】



