<オールスターゲーム:全セ4-0全パ>◇21日◇松山

 全セの阪神平野恵一内野手(33)が“サイン”に応え、ハッスルプレーで沸かせた。7回の守備から途中出場し、迎えた8回の初打席。一塁コーチを務めていた巨人内海哲也投手(30)から「バントしてヘッドスライディング」とジェスチャーで指示を送られた。初球からバントの構えを見せ、4球目の外寄り直球を一塁側へプッシュバント。一塁へ思い切り頭から滑り込むと、相手のミスを誘い、送球は一塁側ファウルグラウンドを転々。前日の第1戦で失敗していたセーフティーバントを見事に成功させ、顔まで泥にまみれながら一気に二塁を陥れた。

 「前の回から、ベンチから言われてました。というか、前の試合から言われてました」。二塁からは、続くDeNAラミレスの浅い中飛でタッチアップし、三塁へ進んだ。得点にはつながらなかったが、持ち前の機動力を存分に発揮し、場内を大いに沸かせた。

 試合前には、この日プロで初めて二塁を守った同僚の鳥谷に「いろいろ聞かれたのでアドバイスしましたよ」。囲み取材中にも、内海にからかわれるなど、他球団の選手たちとも交流を楽しんだ。プレー以外でも、球宴を満喫していた。