<阪神3-2ヤクルト>◇1日◇甲子園

 続投の阪神久保康友投手(31)が期待に応えた。6回裏のチャンスで、9番に打席が回ってきた。リードは1点だけだったが、和田監督はそのまま久保を立たせることを決断。追加点は奪えなかったが、7回の1イニングを3者凡退に抑え、リリーフ陣にバトンを渡す。そして4月25日の広島戦以来となる3勝目を手にした。

 久保

 初回から全力で腕を振って、いけるところまでいこうと思った。今日は今日。前回は前回。持ち越して、仕事をすることはない。

 前回登板の7月26日中日戦では、6回途中で降板。試合後に「自分の仕事はするけど、代えられたら仕事はできない」と不満を漏らしていた。先発投手としてのプロ意識の高さがそう言わせた。しかし気持ちは引きずらない。和田監督は「代打の手もあったが、久保に7回を抑えてほしかった」と振り返る。8回を小刻み継投でしのぐことも頭に入れての続投指令だった。

 1000投球回を記録するメモリアル登板にもなった。「目標にしているわけじゃない。個人のことをどうこういうわけにはいかない」。チームの勝利があってこそ、満足感が得られる。