<巨人2-3中日>◇2日◇東京ドーム

 中日が首位巨人を9回逆転でうっちゃり、3・5差に縮めた。敗戦目前、奇跡的な攻撃の連発に高木守道監督(71)は「天はわれらを見捨てなかった」と超ご機嫌。用兵もズバリで首位攻防3連戦を2勝1分けで乗り切り、優勝戦線も土俵際から盛り返した。不振の守護神岩瀬が10年ぶりに2軍落ちする暗雲の中、連覇軍団の底力を見せた。

 首位巨人を9回にうっちゃり、高木監督は超ご機嫌だった。「天はわれらを見捨てなかった。考えられんで、あんな点の取り方。でもいいでしょ。たまには」。守護神岩瀬の10年ぶり2軍落ちで、終始厳しい表情だった試合前とはまるで別人。えびす顔の71歳がいた。

 敗色濃厚で1点を追う9回。先頭大島が完投目前の杉内を強襲する内野安打を放ち、降板させる口火を切った。森野の飛球は、左翼高橋由が照明に入れて後逸する同点二塁打。最後は代打柳田が押し出しの決勝死球を浴び、こん身のガッツポーズ。奇跡的な攻撃の連発で逆転劇が完結した。

 ハマった執念用兵がスパイスだった。今季2度目のスタメン起用した3年目の松井佑が3回、杉内からプロ1号の先制ソロ。9回に送り出した柳田は「残ってる選手を考えたら、彼が一番確率が高い」と懸けた。そして岩瀬不在で1点リードした9回は「山井、ソーサ、田島の3人で1イニングでいい。絶対落とさんでくれと権藤さんにお願いした」。初守護神の山井が3人で締め、巨人との差を3・5まで縮めた。

 勝負の夏場になり、監督は「5差以上離されると厳しい」が口癖になった。この日負けなら5・5差になっただけに、天と地ほどの違いがあった。「何とか勝ち越しと思ってたけど、2つ勝って引き分けは御の字。踏ん張ったということ」。今季最後の東京ドーム3連戦は2勝1分け。巨人に29カードぶりの負け越しをつけた。力強く、優勝争いに残った宣言が出た。【松井清員】