日本プロ野球選手会(会長=阪神新井貴浩)は4日、来春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加することを決めた。選手会は7月20日の臨時大会でWBCに参加しない方針を全会一致で決議したものの、この日大阪市内で選手会役員による協議を行った後、日本代表のスポンサー権が認められたことなどを理由に不参加の決議を撤回した。

 新井会長が加藤コミッショナーを批判した。「この問題は選手会がやるべき問題じゃなくて、NPBがやるべき問題ですよね。本来ならトップなわけですから、加藤コミッショナーがイニシアチブをとって、MLBと対決して交渉していかなければいけない。それなのに、その機能を果たしていない。果たしてないどころか、そういう、野球界を考えて出るべきだという発言をしてもらっては、まったくの筋違いというか、理解できません」と話した。

 同コミッショナーは8月28日、選手会に大会参加を促す際、「(被災地に)WBCに出ることを希望しているファンもたくさんいる。そういうことも含めて(参加を)決断すべきだと思う」と話していた。松原事務局長は「日本はスポンサーからのお金をコントロールし、その権利をしっかりとるべき。コミッショナーからの被災地のファンのために出たほうがいいなどという言葉だけでは(選手会は)動けない」と補足した。