<阪神2-0広島>◇29日◇甲子園

 広島が敗れ、CS進出の可能性が消滅した。15年連続のBクラスが確定。エース前田健太投手(24)が力投したものの、能見の前に5安打で今季21度目の完封負けを喫した。7回1死満塁でも無得点。野村謙二郎監督(46)は「(前田健は)タイトルがかかっているのに、チームメートがもり立ててやらないと」と、打線の勝負弱さにため息をついた。

 指揮を執って3年目もBクラスが決定。「CSに近いところまで行ったが、失速してしまった。その責任は感じているし、あとは球団がどう判断するかです」。自身の進退については球団に委ねるとした。契約については「何も話をしていない」というが、球団では若手育成の手腕などを評価し、続投の方針を固めているため、来季も引き続きタクトをふるうことになる。

 今季は栗原やニックら主力選手に故障者が続出した。そんな中、開幕戦で3年目堂林を先発に抜てきするなど、若手を積極的に登用。チームに勢いをつけてCS進出争いに加わり、9月半ばまで3位を保ったが、ヤクルトに逆転された。4年目の来季は球団初のCS進出へ向け、リベンジのシーズンとなる。