中日が投手コーチとして高橋三千丈氏(55)を招聘(しょうへい)することが29日、濃厚となった。08年以来の中日復帰となる。同氏は現役引退後、20年以上も指導者として中日投手陣を支えた経験を持つ。情熱的な指導には定評があり、若手育成のノウハウも豊富。前回中日でコーチを務めた際はプロ入り間もない吉見、浅尾らを指導した。今日30日にも発表となる。

 これで投手部門のコーチングスタッフが固まった。今季は8月に稲葉光雄投手コーチが脳内出血で亡くなる悲報があった。クライマックス・シリーズ終了後には権藤博投手コーチ(73)の退団が決定。今中慎二投手コーチ(41)の1軍昇格と、今季限りで現役を引退した小笠原孝投手(35)の入閣が決まっていたが、投手部門で1人減の状態は変わらなかった。そこで白羽の矢が立ったのが、経験豊富な高橋氏だった。

 なお、退団が決まった中村武志2軍捕手コーチ(45)の後任には金田進氏(52)が就任する見込みだ。

 ◆高橋三千丈(たかはし・みちたけ)1956年(昭31)11月10日、静岡県生まれ。静岡商-明大を経て、78年ドラフト1位で中日入団。84年に現役引退。翌85年から中日投手コーチ。計22年間、指導者として中日投手陣を支えた。09年から韓国LG、12年は韓国KIAで投手コーチ。

 ◆金田進(かねだ・すすむ)1960年(昭35)6月15日、大阪生まれ。近大付-丸善石油(現コスモ石油)を経て、捕手として81年ドラフト4位で中日入団。91年に現役引退。96年から04年まで中日バッテリーコーチ。現在は球団渉外部に所属。