日本ハムのドラフト1位、大谷翔平投手(18=花巻東)が、19日から始まる2軍キャンプ最終クールで打撃投手を務めることが15日、分かった。練習の一環とはいえ、プロの打者を相手に投げるのは初めてとなる。実戦登板へ向け、現在の力量を測る機会となる。

 大谷はこの日、5度目のブルペン入りで50球を投げ込んだ。球がばらつくたびに、カーブを投げて腕の振りを修正する工夫を見せたが、制球は粗削り。それでも内角低めに決まった直球には、1軍から視察に訪れた栗山監督や島崎投手コーチも首を縦に振った。「変化球を投げすぎ」と辛口だった加藤2軍投手コーチも、直球には「踏み込みの強さはさすが。ドーンと音がする」と評した。

 大谷は「カットボールがなじんで、良い感じで投げられました」と振り返ったこの日もブルペン投球後に打撃練習、そして外野守備の特守を行うなど大忙し。それでも「試合でもあり得ることなので練習だと思っています」と、二刀流挑戦者としての自覚は十分だ。

 次回ブルペンでは70球を投げる予定で、球数を増やし、打撃投手、そして実戦登板へと段階を踏む。「打者・大谷」は、17日紅白戦(国頭村)で実戦デビューする可能性がある。それに負けじと「投手・大谷」もステップアップしている。【中島宙恵】