中日の新助っ人ダニエル・カブレラ投手(31=ダイヤモンドバックス3A)が20日、周囲をびびらせた。シート打撃に初登板。身長203センチの右腕は最速148キロの直球で押し、打者9人に32球を投げ1安打、3三振と迫力十分。阪神嶋田スコアラーは「この時期で148キロならもう少し球速も出る。開幕までしっかり見ていかないといけない」と警戒警報。テコンドーの黒帯でメジャーの死球王というこれまでの触れ込みに、初実戦で肝心な部分、投げてもすごそうだという印象が加わった。

 「思っていた以上のものを出せた。非常に良かった」とご機嫌だったが、群がる報道陣が矢継ぎ早にあれやこれやと質問すると、不敵な笑みを浮かべてひと言。「物事を、あまり知らないでいることが、長生きするひけつだということわざがあるんだ」-。要は“詮索し過ぎるな”ということ。素顔はナイスガイだというが、とにかくデカくて迫力満点。メジャー通算48勝の実績もあいまって存在感が半端ではない。

 1人ウハウハだったのが高木守道監督(71)だ。「155キロは出さんと。それで取ったんだから(笑い)。ボールは重そうやね。コントロールも悪くない」。先発ローテ候補の上々デビューにご機嫌だった。【八反誠】