<阪神9-5ソフトバンク>◇18日◇甲子園
巨人には離されへん!
阪神が本塁打攻勢で連敗を3で止めた。初回、西岡剛内野手(28)が移籍後初の先頭打者本塁打を放ち、1死から新井良太内野手(29)が自身初の満塁弾。ソフトバンクの沢村賞右腕、摂津に5点の先制パンチを浴びせた。6回には鳥谷敬内野手(31)の2ランで突き放した。18日は統一球導入後最多となる6試合で計22本の本塁打が飛び出した。
えっ入ったの?
新井良太は顔面に?マークを浮かべたまま、確認するように右手人さし指をクルクル回した。やや詰まった飛球は強烈な浜風にも乗り、左翼フェンスをギリギリでオーバー。「押せ押せの雰囲気で立たせてもらった。もう気持ち。開き直って、やってやるという思いでね」。野球人生初の満塁弾を決めた。
初回。1番西岡が先頭打者弾を放ち、大和の安打から1死満塁。パ・リーグを代表する右腕、摂津を相手にバットを指2本短く持つ。1ボール2ストライクから2球ファウルで粘って6球目。高め139キロ直球に体をクルリと回転させ、10試合ぶりの4号満塁弾で4連敗を阻止した。「真っすぐを打てていなかったし、そういう面でも良かった」。
「大和先生」の力も借り、復調の兆しをつかんだ。松山遠征3戦目を終えた12日夜。仲のいい4歳下の大和を連れて和食店へ。舟盛りを目の前に雑談もそこそこに、スマートフォンを取りだした。「大和、去年と今年を見比べて、どこが違う?
オレと大和の仲じゃけ、教えてくれ」。教材は動画サイトに投稿された良太打撃の数々。1時間超の“打撃教室”が始まった。
比較すると、好調時との違いがはっきりした。2人の共通認識は「去年はもっと投手寄りにバットを構えて、そこから大きく高くバットを引いていた。今年はトップの位置も浅い」。新井良はその場で立ち上がり、何度も「エアバット」で素振り。選手宿舎に戻っても部屋でバットを振り続けた。
この日は以前より投手寄り、顔の左側にバットを構え、そこから大きく引いての1発。「なかなか力強く引っ張れていない」と悩んでいた男が左翼席にたたき込んだ。「あおらず、しっかりたたいて打つ」。和田監督や水谷打撃コーチの指摘も受け止め「修正できた」と充実感を漂わせた。
お立ち台で1歳下の西岡からいじられた。
西岡
良太さんが打って(先頭打者弾の)インパクトが薄れてしまった。今日は打たんでいいんちゃう?
という感じです。
爆笑してから声を張り上げた。
新井良
最近、しょっぱいバッティングばかりしていたので、気合で打ちました。明日も絶対勝ちます!
元気印の復調には、猛虎を乗せるパワーがある。【佐井陽介】
▼新井良太がプロ初の満塁本塁打。兄は満塁本塁打を7本打っており、兄弟で満塁本塁打を記録したのは6組目になる。これで新井兄弟は2人とも満塁、サヨナラ、代打と3種類の本塁打を記録。満塁、サヨナラ、代打本塁打をそろって記録した兄弟は初めてだ。
▼18日のプロ野球は6試合で合計22本の本塁打が飛び出した。本塁打が1日に20本以上出たのは10年6月29日の26本(セ17本・パ9本)以来で、統一球導入後では初めて。05年から始まった交流戦では05年5月21日、同年6月1日、06年6月2日と過去3度あった21本を抜いて、1日の最多本塁打となった。ちなみに、交流戦以外の1日最多は64年6月7日の36本(12試合)で、6試合では77年4月7日の28本。



