阪神が、新外国人候補として前ロイヤルズ傘下3Aオマハのブレイン・ボイヤー投手(31)の獲得を目指していることが19日、分かった。既に保有権は放棄されており、交渉は大詰め段階を迎えている。数選手をリストアップしている中、球団首脳は「ボイヤーが1番手。順調にいけば5月末にも決まる」と明かした。

 ボイヤーは150キロを超える直球を武器にする右腕で、191センチ、102キロとスタンリッジ(191センチ、110キロ)に似たサイズの大型投手だ。メジャーデビューした05年には、ブレーブスでいきなり43試合を任された。08年には76試合に登板するなど、主に中継ぎとして通算233試合のメジャー経験を持つ。

 阪神は今季、藤川が米カブスへ移籍。懸案だった救援陣補強のため、球団は開幕前から数人のメジャー経験者を水面下でリストアップ。ここにきて中村GMを先頭に、球団編成部門は150キロを超える速球派の右腕に的を絞り、新助っ人を探してきた。

 開幕から新守護神の久保や福原、安藤が救援で踏ん張ってきた。しかし15日には福原が腰痛で離脱するなど、夏場を前に「AFK」にも疲れの色が出ている。関係者によればボイヤーも日本でのプレーを望んでおり、メディカルチェックやビザの取得などが順調に進めば、交流戦明けの6月中旬にも虎の一員になる。8年ぶりの優勝へ向けて、阪神に頼もしいメンバーが加わることになりそうだ。

 ◆ブレイン・ボイヤー

 1981年7月11日、米ジョージア州生まれ。00年ドラフト3巡目でブレーブスに入団。メジャーデビューした05年に43試合、08年は76試合に登板するなど中継ぎで活躍した。09年からカージナルス、ダイヤモンドバックス、メッツなどでプレー。メジャー通算233試合で9勝14敗2セーブ、防御率4.81。191センチ、102キロ。右投げ右打ち。