巨人阿部慎之助捕手(34)が自らの助言で1ランク昇華したマー君を打ち砕く。21日、仙台入りし、22日からの楽天戦に向けて調整。通算対戦成績で12打数3安打1本塁打のエース田中とぶつかるが、違ったイメージを膨らませていた。「カーブがいいよね。そこを含めてどう打てるか」と新しい田中像を思い浮かべた。
昨季までの田中は、カーブが苦手で1試合に数球しか使っていなかった。だがきっかけはWBCだった。阿部が「緩急を使おう。打者にとって目線が1度、上がってから下がる球は嫌なもの」と助言。そこから田中も意識を変え、日本代表の同僚投手のカーブ映像を見て改善に成功。新しい武器を得た田中は今季7試合で6勝と無双の状態だ。
阿部は「代表では勝ちたいから、いろいろアドバイスをする。逆にシーズンになると自分が苦しくなるけど」と苦笑いする。阪神能見にも代表でスライダーの積極的な使用を勧めて、宿敵のエースは投球の幅を広げた。昨日の友が今日の敵になることは、覚悟している。「いい投手から打ってチームに勝ちをつけたい」。新境地を切り開いた田中のさらに上を、阿部が行く。【広重竜太郎】




