<楽天2-1巨人>◇22日◇Kスタ宮城
頼りになる助っ人だ。楽天ケーシー・マギー内野手(30)が、エース田中将大投手(24)の開幕7連勝を援護する2打点を挙げた。1回に先制されたが、その裏の攻撃で1死満塁から同点犠飛を放つと、5回にも1死満塁から、決勝の左犠飛を放った。不動の5番打者が、セ・リーグ首位の巨人相手に存在感を見せつけた。チームは3連勝で貯金を今季最多の4とし、2位に浮上した。
マギーの心構えが2本の犠飛を生んだ。1点先制された直後の攻撃、1死満塁から沢村の直球を捉えた。内角球だったが、強引に引っ張らず、中堅から右方向へ運び犠飛で同点。「まず三塁ランナーをかえすこと。そのためにはどうすればいいか、犠飛を打つためにはどうすればいいのか、考えて打席に入った」と冷静だった。打点を挙げるための5番打者。自分の役割を十分に理解していた。
打率、打点、本塁打でチーム三冠の男は、「犠牲の精神」を持ち合わせている。打撃練習で最初の4、5球をバント練習から始める。「投手の球に対して目を慣らすため」もあるが、想定外の場面にも備えている。打力を考えれば犠打は考えられないが、サインが出た場合は「喜んでやるよ」と嫌な顔はしない。
3月上旬のオープン戦では、自ら考えてセーフティーバントの構えで相手を揺さぶった。「スキがあると思ったからやったよ」。ボール球となり、成功はしなかったが、何が何でも出塁しようという姿勢が見えた。いかに勝つかを考えているからこその行動だった。1発だけではない。チーム打撃に徹することができる助っ人の証しだった。
その精神が5回の決勝犠飛にもつながった。1回と同じ1死満塁。2ボールからの直球をジャストミートした。「満塁になったから、どこかでストライクゾーンに来る。そういう予測の中で打席に入った」と振り返った。あと数十センチで本塁打だったと問われても、クスリと笑っただけ。自分の成績は気にしなかった。
昨オフ、巨人入団が決まりかけたが、出場機会を求めて楽天加入を決断した。エースの完投と中軸の2打点でセ・リーグ首位の強敵に先勝。マギーは「自分たちの役割がしっかりできた。チーム全員にとっていい日になったと思います」。勝ったことが何よりうれしかった。【斎藤庸裕】



