懺悔、陳謝の嵐で再出発した。日本ハム栗山英樹監督(52)が平身低頭に、来季へ向けて始動した。9日、都内の日本ハム東京支社で小林浩オーナー(66)と面会、今季の成績を報告。04年に北海道へ本拠地を移転後、初の最下位に沈んだ1年を総括して、頭を下げた。「すみません、としか言いようがない」。約30分間の会談は、謝罪ばかりだったという。

 強烈なゲキを飛ばされ、背筋が伸びた。栗山監督によれば「『すみません』はいいから、何とかしろと言われた」そう。開幕から1年間を通じて主力に故障者が相次ぎ、強みの生命線だった先発を含めた投手陣が誤算。不運にも見舞われたが、栗山監督は一切、言い訳をせずに、2年契約2年目の来季を見据えていた。「来年、結果を出すだけ。優勝以外ないので、優勝します」と宣言した。

 謝りっぱなしの球団と現場の頂上会談。後ろ髪をひかれる144試合の戦いを振り返り、ファンへもメッセージを送った。「北海道、ファンがさわやかな秋を迎えられなかったことには責任を感じている」。ケジメの儀式を終了後には羽田空港へと向かい、機上の人へ。秋季教育リーグ・フェニックスリーグが開催中の宮崎入りした。大谷ら来季を担う若手のチェックへと早くも動きだした。

 14年は進退をかけた1年と腹を決めて臨む。「いつもこれが最後というつもりでやっているから」。監督自身、選手に求めることもシンプルそのものだった。「もう1回、ただひたすらにガムシャラに躍動するというところへ持っていかないといけない」。熱血指揮官はみそぎを済ませ、船出した。【高山通史】