虎投を大シャッフル!!

 阪神が、11月の安芸秋季キャンプで若手投手の「適性テスト」を行うことが26日、分かった。期間中に数試合の実戦を行う方向で、現有戦力の適材適所を洗い直す。首脳陣の1人は「実戦でテストしたい。たとえば西村は本来は先発だったし、岩本も剛速球で、もともとリリーフに向いていると思った」と話した。

 今季は若手からの突き上げが乏しく、投手陣は年々高齢化する。深刻な状況を打開するためにも、腰を据えて若手投手の適性を見直す。1軍首脳陣の意向をくみ、10月上旬から宮崎で開催中のフェニックスリーグでも大胆に起用。10年に剛腕を振るって65試合に登板した西村はセットアッパーのイメージが強いが、今秋は先発挑戦中。この日も同リーグのヤクルト戦(日向)に先発し5回1失点だった。救援左腕の位置づけだった藤原も先発に取り組む。一方で、今季の先発候補だった岩本を救援で投げさせた。

 今季、長期にわたって1軍で活躍した若手は新人藤浪と2年目の松田だけだ。鶴や白仁田が先発で白星を挙げたが、ローテーション定着には至らなかった。なかなか芽が出ない若虎を奮起させるためにも、シーズン中にできない起用法を試みて活性化を図る。先発陣の柱であるメッセンジャーがメジャーに流出危機で、左腕エースの能見も来年は35歳だ。戦える選手層を保つためにも、先入観を取っ払って投手に視線を注ぐ。

 積極的な補強だけに頼らず、チーム内も強化。来季、巻き返すためにも“新戦力発掘”に全力を尽くす。