「安芸」から下克上!

 阪神掛布雅之GM付育成&打撃コーディネーター(DC=58)が今日1日から安芸組の春季キャンプで古巣に本格復帰する。現役引退した88年以来、26年ぶりの春季キャンプに「現役時代を思い出す。緊張感がある。野球人の血がそうさせるのかな」と話した。

 昨秋キャンプから現場に戻り、若手の強化に取り組んだ。この春、強調するのは反骨心だ。

 「沖縄組、安芸組と分けているけど、いまの段階での1、2軍の振り分けじゃないですか。挑戦状をたたきつける、そういう気持ちを持たないと。沖縄組を意識するのは、すごく大切」

 かつての「掛布雅之」が理想像になる。プロ1年目の74年は安芸キャンプに参加できず、甲子園での居残り組だった。「打撃を外でできず室内だけ。田淵さんがすごいホームランを打ったって新聞で見たりね。安芸の読み方も分からないくらい。(1軍への)憧れがあり、悔しさがあり…」。疎外感や屈辱が、阪神最多349本塁打を放ったスラッガーの原点だった。

 秋は褒めて育てて、春は勝負の厳しさを教えるのも使命になる。「いい形で打てばいいのは11月までの野球。2月の野球はいい形に数字もつけて結果を出していかないと」。たたき上げのスーパースターが生きざまを伝える。【酒井俊作】