昨年セットアッパーとしてブレークしたソフトバンク千賀滉大投手(21)の開幕2軍が決まった。24日、ヤフオクドームを訪れ、首脳陣から通達された模様。「(ファームで)複数イニングと、ランナーを置いた状況で投げられるようにしてこいと言われました」。自ら「当落線上」と開幕1軍について話していたが、覚悟していたかのようなさばさばした顔だった。

 キャンプ序盤に不調で2軍落ちしたが、しだいに調子を上げてオープン戦は6試合に登板。防御率1・50の成績を残した。不振が開幕2軍の原因ではない。加藤投手コーチは「ブルペンの状況とか総合的に見て判断した。千賀はロングができないので」と説明。ロングリリーフ要員の補充の意味合いが強いようだ。

 最速156キロの直球と急激に落ちるフォークを武器に急成長し、昨季は球宴にも出場。51試合登板でチーム最多17ホールドをマークした。そんな剛腕をもってしても、開幕はセットアッパー枠に入り込めない。五十嵐、サファテ、森福、岡島…。ブルペン陣の層の厚さを物語るような降格だ。

 加藤コーチは開幕後1~2週間で1軍に昇格させる見通しも語った。千賀も理解しており「今年は後ろ(の投手陣)がしっかりしてるんで、僕はどんなスクランブルの状況でも投げられるようにしたい」。不慣れな走者を置いた場面での登板もファーム戦でこなし、1軍に戻るつもり。代わって今日25日の全体練習から、巽が1軍合流する。