赤星と同じスピードで最速1億円見えた!

 阪神榎田大樹投手(25)が6日、兵庫・西宮市内の球団事務所で初の契約交渉に臨み、1900万円増の年俸3400万円で更改した。

 3日のファン感謝デーでは「真弓監督フレッシュ大賞(M-1)」を受賞し500万円の賞金も手にしている。プロ1年目の荒稼ぎ。赤星が球団最速の4年目で突破した1億円の大台に向け、左腕のスピード出世も現実味を帯びてきた。

 「そこを目指すということはないです。お金ではなくチームの結果、自分の数字を上げていけば自然とそうなると思います」

 謙虚な左腕はそろばんをはじくより、パフォーマンス向上に集中する。1年目は62試合に登板し、3勝3敗1セーブで防御率2・27とセットアッパーとしてフル回転だった。くしくもこの日更改したパ・リーグ新人王の西武牧田の来季年俸は同額。現時点で今年の新人最高額となり、新人王クラスの働きだったことが証明された。

 「チームが4位という成績だったので、上がるとしても厳しく見られると思っていた。それを超えたので良かったです」

 想像以上の増額に充実感を漂わせた。約50分間の交渉で「欠かせない存在としてやってくれたと、ありがたい評価をいただきました」と賛辞の言葉を並べられた。責任も増す2年目。マウンドで見せたずぶとい精神力でジンクスを打ち破り、1億円ロードを疾走する。【鎌田真一郎】