首都大学野球春季リーグが9日、平塚球場で開幕する。今秋ドラフトの目玉、157キロ右腕の東海大・菅野智之投手(4年=東海大相模)は、城西大戦に先発予定。8日、日本一を目指すラストイヤーに向けて「リーグ戦は防御率0・00か、ノーヒットノーランか、完全試合のどれかは成し遂げたい」と高い目標を掲げた。

 昨春は、帝京大との開幕戦でいきなり1安打完封。武蔵大戦でも2安打完封と、大記録へあと1歩の好投を見せた。秋はシーズンを通して自責1、驚異の防御率0・18をマーク。リーグのレベルは東京6大学や東都大学に比べるとやや落ちるが「投げる試合は全部完璧に抑えるつもりでやってます」といつも強気だ。

 この日は平塚市内の同大グラウンドで、変化球を交え63球を投げた。ここまでチームはリーグ戦8連覇中。今季を制すれば、伯父の巨人原辰徳監督(52)と原貢氏(76)の親子鷹などで80年春まで達成した、9季連続のリーグ最多連続優勝記録に並ぶ。菅野は「全勝優勝が目標。リーグ記録もかかってるので、意識してやっていく」と意気込む。

 センバツ高校野球では出身の東海大相模が優勝。高校時代の神奈川大会、昨年の全日本大学選手権と明治神宮大会で、いずれも準優勝の菅野は「後輩たちがいい流れを作ってくれた。自分もいけるんじゃないかと勇気をもらいました」と“勝ち運”を引き継ぐつもりだ。【鎌田良美】