今ドラフト目玉の最速156キロ右腕、早大・有原航平投手(4年=広陵)が、最大7球団競合の可能性を残して、運命の日を迎える。「プロ野球ドラフト会議

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 リポビタンD」が今日23日、都内で行われる。有原は22日、東京・東伏見の早大グラウンドで、通常通りの練習を行った。すでに1位指名を公言した広島、阪神に加え、日本ハム、DeNAが1位指名する方針で、オリックス、ロッテ、楽天も指名の可能性を残す。大争奪戦を制するのは、どの球団か。

 午前8時、小雨の降るグラウンドに早大・有原が姿を現した。いつも通り、白いキャップに白い練習着を着用し、時折同僚と談笑するなど穏やかな雰囲気で練習した。有原は直接取材には応じなかったが、大学広報を通じ「特に他の日と変わりません。落ち着いており感謝の思いがあります」と、前日の心境をコメントした。

 最速156キロ速球と多彩な変化球を持つ大学NO・1投手。今春のリーグ戦では登板するたびに日米10球団以上のスカウトがマークしたが、今シーズンは右肘の違和感で出遅れた。開幕の法大戦はベンチを外れ、9月28日明大2回戦が初登板となった。初先発は18日の立大1回戦。6回7安打4失点し負け投手になったが、巨人スカウトのスピードガンではいきなり最速150キロを計測し、日米13球団、約40人集結したスカウトを驚かせた。「まだ全力まではいっていませんが、前回の登板より力強く投げられました」と、ドラフト会議前に、しっかり復活をアピールした。

 広陵1年時、2学年上にいた広島中田がプロ入りし、自らもプロを意識し始めた。それから6年がたち、右腕は地元広島を始めとする最大7球団が競合するまでに成長した。「リラックスして、ドラフト会議のテレビ中継を見ることができればと思います」と、運命の瞬間を待つ。早大・岡村猛監督(59)は「指名された球団が天命だと思い、そこでベストを尽くしてほしい」と、プロで活躍するエースの姿を描いた。【和田美保】