このページの先頭



ここから共通メニュー

共通メニュー


ホーム > 芸能 > シネマ > ニュース



キムタク3冠08年は世界へ/映画大賞

 第20回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞(日刊スポーツ新聞社主催・石原裕次郎記念館協賛)の授賞式が28日、東京・紀尾井町のホテルニューオータニで行われた。木村拓哉(35)が「武士の一分」の主演男優賞、石原裕次郎賞に加え、主演作「HERO」がこの日発表されたファン大賞を獲得。3冠に輝いた木村は来年、新作映画の世界公開が控える。北野武監督(60)の祝辞と乾杯で幕を開けたセレモニーでは、渡辺謙(48)から表彰盾を受け取った。世界が認める映画人に激励され、決意を新たにした。

 94年の石原裕次郎新人賞受賞以来、木村が13年ぶりに日刊スポーツ映画大賞授賞式に帰ってきた。主演男優賞の発表。スポットライトを浴びながら、ステージ階段を足取り軽く駆け上がると、500人を超える映画関係者から大きな拍手がわき起こった。

 前年受賞者としてプレゼンターを務めた渡辺から「おめでとう」と表彰盾を受け取ると笑顔を見せた。木村は主演男優賞受賞が決まると、何よりも会うことを楽しみにしていた渡辺から「時代劇をこれから背負っていく人が出てきたと感じました」とたたえられた。激励とガッチリ交わした握手は、出演映画「I COME WITH THE RAIN」(トラン・アン・ユン監督)の世界公開を来年に控え、何よりも力になる。「こんなにすばらしい賞をいただいて、本当にうれしく思っています」と喜びをかみしめた。

 20回の記念開催となった今年の授賞式は、北野武監督の祝辞と乾杯で開幕した。木村は世界的巨匠が日本映画界にエールを送るスピーチにじっと聞き入った。「I COME-」は欧州合作。全編英語作品に初挑戦した意欲作でカンヌ映画祭出品も視野に入れる。作品が常に欧州で公開され、高い評価も得ている同監督の言葉1つ1つが、今の木村にとって大きな刺激になったはずだ。

 世界進出を控えているからといって、浮かれている気持ちはない。今年の日本映画界は“木村イヤー”といっていい。正月映画「武士の一分」は時代劇で異例の興収40億円のヒット。続く主演作「HERO」は今年の邦画興収NO・1の82億円。11年ぶりの復帰となった日本映画界で存在感を発揮した。それでも「存在感? いや、自分はあくまでものづくりの現場の一員ですから」と原点は忘れない。

 巨匠山田洋次監督(76)の指名を受けて出演を決意した「武士の一分」。「山田洋次映画製作学校に入学したような気持ちでした」という丁寧な演出を受け、新境地を切り開いた。裕次郎新人賞獲得のデビュー映画「シュート!」の撮影時は過密スケジュールもあって「正直、映画を撮ったという感覚はありませんでした」。俳優として充実期を迎え、石原裕次郎賞も獲得した木村は「(受賞者テーブルで)そんな山田監督の横に座ることができている自分は、お会いしたことはないとはいえ、石原裕次郎という方にお世話になっているなと思っています」。

 世界を舞台に活躍する映画人、日本映画界の巨匠、戦後を代表するスター裕次郎さん。名実ともにトップスターとなった木村の世界進出を、これ以上ない顔ぶれが後押しする。【松田秀彦】

[2007年12月29日9時12分 紙面から]

  • エヌスクへ
関連情報

最新ニュース

記事バックナンバー

「キムタク3冠08年は世界へ/映画大賞」に関する日記

  1. エヌスクユーザーなら、自分の日記をこのページに  できます。
  2. まだエヌスクに登録していない方は こちらで新規登録 ができます。


このページの先頭へ