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功労賞に北野武監督&鈴木京香/映画大賞

レッドカーペットの上を鏡開きの酒だるを押しながら歩く北野武監督と鈴木京香
レッドカーペットの上を鏡開きの酒だるを押しながら歩く北野武監督と鈴木京香

<第20回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞>

 20回を記念して過去4回受賞の北野武監督(ビートたけし=60)と鈴木京香(39)に特別功労賞が贈られた。たけしは04年に、京香は02年に受賞した「主演賞」の日刊スポーツ紙面を加工したゴールドプレートが贈られた。たけしは「これ、金メッキじゃないの? これだったら、(賞金300万円の)石原裕次郎賞の方がいいなぁ」と得意の毒舌で喜びを表現し「ありがたいです」と付け加えた。

 祝辞では、日本映画界への直言を口にした。「私の場合、日本映画界のガンというか、うみというか病気」とした上で、行政やファンの姿勢に注文。「東京都は夜間の公園などは撮影禁止。一般の人もわざと撮影をじゃまする文化度の低さがある。最近は目に余る」。真剣な口調に、会場のあちこちで映画関係者がうなずいた。「私みたいなやつがワーワーやっている場合ではありませんが、あと2、3年は頑張って、(映画界に)恩返しをしたい」と話し、大きな拍手を浴びた。

 受賞後の鏡開きでも会場を沸かせた。「日刊スポーツ」と書かれたハッピを着て、手押し車に酒だるを乗せて現れると、頭をかきながら「30周年にはこんな間抜けなことをやらされない大御所になりたい」。89年に日刊スポーツ映画大賞新人賞を受賞してから18年。世界の北野が、10年後も日本映画界をかき回す決意表明だった。【松本久】

[2007年12月29日10時38分 紙面から]

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