ソフトバンクが異例のコーチ人事を検討していることが3日、分かった。DeNA1軍用具担当の入来祐作氏(42)を投手コーチとして招聘(しょうへい)する方針を固めた。同氏は昨年、鹿児島・奄美大島での秋季キャンプでウナギの捕獲で話題を集め、テレビCMにも出演した。宮崎県出身の明るい性格。工藤新体制の一員に抜てきすることになった。

 ソフトバンクがサプライズ人事に動いた。DeNAで1軍用具担当を務める入来氏に投手コーチ就任を要請する方針を固めた。1軍は佐藤義則氏(60)吉井理人氏(49)の両氏が就任する方向であるため、若手育成を担う可能性が高い。

 日本一チームが息つく暇もなく、ダイナミックなチーム作りを展開している。秋山前監督の電撃辞任から、名サウスポーの工藤公康新監督(51)が就任。コーチ人事も急ピッチで進め、チームの活性化を図っている。入来氏は宮崎県都城市出身で、96年ドラフトで巨人に1位で逆指名入団した。日本ハム、米マイナーを経て、横浜で現役を引退。現在はDeNAの1軍用具担当を務めている。

 昨年の奄美大島秋季キャンプではウナギの捕獲で注目を集め、「ネーチャー入来」と呼ばれた。話題はこれだけにとどまらず、今年は缶コーヒー「ボス

 レインボーマウンテンブレンド」のテレビCMに出演を果たし、その注目度は裏方の域を超えた。現役時代は全力投球が持ち味で、性格も底抜けに明るい。選手と真摯(しんし)に向き合い、情熱的な指導が期待される。

 工藤新監督を支える組閣も最終局面を迎えつつある。外部招聘は佐藤、吉井両氏の他に、打撃コーチに佐々木誠氏(49)、守備走塁部門にヤクルトでコーチを務めた飯田哲也氏(46)、前楽天コーチの鈴木康友氏(55)ら実績と経験豊富な顔ぶれをリストアップしている。1軍から3軍までの内部調整も慎重に進め、近日中に発表する見通しだ。