サッカー

川崎Ｆ森サンタ姿で慰問、新たな刺激

１８日、川崎市内の病院を慰問し、記念撮影に納まる川崎Ｆの森（中央）

　天皇杯準々決勝が、明日２２日から行われ、初タイトルを目指す川崎Ｆは２３日にＪ２愛媛と対戦。川崎ＦのＭＦ森勇介（２７）は、１８日にクラブの企画でサンタクロースに扮（ふん）して入院中の子どもたちを慰問し、新たに刺激を受けた。警告が多いことで知られる「暴れん坊」から脱皮し、天皇杯での全力プレーを誓った。

　ＭＦ森が、紅白戦で右サイドを駆け抜ける。チームメートの動きを修正するため、厳しく指摘する場面もあった。今季のリーグ戦は３０試合１得点だが、天皇杯は２戦連発中。相性のいい大会で、浦和と横浜ＦＣを撃破してきた愛媛を倒すべく、準備を整えた。

　発奮する出来事があった。１８日に川崎市内の病院を訪問。川崎Ｆカラーに彩った「青いサンタ」に扮して子どもたちを慰問する恒例企画で、今年はＧＫ川島に続いて森が担当した。一緒にクリスマスソングを歌い、プレゼントを渡した。

　森　オレの子より小さいのに、体に管をしたりとか、かわいそうだった。小さいのに外に出られなくて…。元気なことがどんだけ幸せなことか…。

　森も、今年５月に長男蒼馬（そうま）くんを授かった１児のパパ。子どもたちには、元気になったら来季の試合に招待すると約束した。普段は妻に財布のひもを握られているが、話を聞いた真由夫人は涙を流し「そんなお金ならいくらでもつかっていいよ」と言われたという。

　仙台時代の０２年、ラフプレーが多いという理由でシーズン途中に解雇。だが、昨季は１２回だった警告が、今季は９回に減った。かつての暴れん坊は、大人になりつつある。テレビで録画中継される愛媛戦は、子どもたちの目に触れるかもしれない。「頑張りゃいいし、特別なことはできない。いつも通りやれればいいと思う」。自然な言葉で、試合に目を向けた。【佐々木一郎】

［2007年12月21日9時8分　紙面から］

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