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俊輔チーム練習合流、Ｗ杯予選間に合った

１２月２８日、ランニングで調整する中村（撮影・ＰＮＰ）

　【グラスゴー（英国）７日＝アンソニー・マッカスカー通信員】俊輔が、Ｗ杯予選に間に合った！　左ひざ負傷で長期離脱していたセルティックＭＦ中村俊輔（２９）が、２カ月半ぶりにチーム練習に完全合流した。２時間の厳しいメニューをこなし、紅白戦もプレー。「痛みも違和感もない」と笑顔で話し、１２日のスコットランド杯２部スターリング・アルビオン戦での戦列復帰を宣言した。２月６日のタイ戦（埼玉）、同２０日の欧州チャンピオンズリーグ（ＣＬ）バルセロナ戦へ、一気に俊輔の視界が開けた。

　心にかかっていた霧が晴れた。２カ月半ぶりに合流した中村は、すっきりした表情で自らの復帰について語った。「土、日と２日休んだ後だったので、今日はハードな練習だった。２時間強。フィジカル、ボール回し、そして紅白戦もやった。（左ひざに）違和感もないし、痛みもない。週末（スターリング・アルビオン戦）は、もう大丈夫そうだね」。待ちに待った瞬間に、自然と言葉は弾んだ。

　昨季は欧州ＣＬを戦い、スコットランドリーグで連覇達成。個人タイトルを総なめした後、オフ返上で日本代表としてアジア杯も戦った。過酷日程に、左ひざが悲鳴を上げた。８月２９日の欧州ＣＬ予備戦スパルタク・モスクワ戦のウオーミングアップ中に痛みが走ったが、こらえながらプレーを続けた。しかし、１０月２７日のマザーウェル戦までが限界だった。当初は完治までのメドが立たず、暗闇のトンネルに入り込んだような心境でのリハビリ生活。日本代表への復帰も、バルセロナとの対戦も、不透明だった。

　日本代表への強い思いが、中村の完治を早めた。当初は１月下旬の復帰を目指していたが、予定が２週間も早まった。Ｗ杯アジア３次予選初戦のタイ戦を念頭に置き、「もし呼ばれるなら行きたい」と公言。チームの司令塔という自負もあった。加えてフランクフルトＦＷ高原が、代表へのフル参戦を望んで浦和へ電撃移籍。そんな事情も中村の背中を後押しした。岡田監督は中村と高原を軸としたチームづくりを示唆しており、今月の代表合宿に参加できなくともタイ戦への招集を明言していた。

　「これから味方とのコンビを高めていきたい。明日は２部練習だからね」。７７日ぶりの戦列復帰となるスコットランド杯スターリング・アルビオン戦に向け、不安はまったくない。１２日に戦列復帰すれば、２月６日のＷ杯予選まで２５日。実戦感覚を取り戻す上でも、時間的な猶予は大きい。日本代表、２月２０日にホームで迎える欧州ＣＬバルセロナ戦へ、中村の視界をさえぎるものはもうない。日本が誇るファンタジスタが、ピッチに帰ってくる。

［2008年1月8日8時52分　紙面から］

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