このページの先頭



ここから共通メニュー

共通メニュー


ホーム > THE DETERMINATION ~日本を背負い世界と戦う~ > 第2回 今野泰幸


nikkansports.com 特別連載

第2回 今野泰幸

 日本代表MF今野泰幸(25=東京)にとって「世界進出」を目指すシーズンが、幕を開けた。札幌時代に師事した岡田監督に代表チームが引き継がれた今、指揮官から寄せられる期待の大きさを感じているからこそ、自分自身への妥協も許さない。世界も注目する一流選手となって、世界を驚かす日本のサッカーを表現する――。今野は決意を胸に、昨年末、そして年明けからの代表合宿に臨んだ。

柔軟な発想と大胆なプレー

キリンチャレンジ杯 日本対ボスニア・ヘルツェゴビナ 後半33分から途中出場し、パスを出すMF今野泰幸(2008年1月30日)
キリンチャレンジ杯 日本対ボスニア・ヘルツェゴビナ 後半33分から途中出場し、パスを出すMF今野泰幸(2008年1月30日)

 「岡田さんにはきっと、世界の舞台で戦えるボランチ像があるはず。自分なりに理想像を探し出して、その要求に応えられるような選手になり、W杯を目指したい」。

 前線に攻撃のスペースがなくなりつつある現代サッカーにおいて、ボランチに求められる役割は多い。相手に当たり負けしない強靱(きょうじん)な守備力はもちろん、味方の攻撃にアクセントをつける正確なパスワーク。さらに、勝負どころと思えば自ら最前線に駆け込んでゴールを狙う。柔軟な発想と大胆なプレー。今野の持ち味といっていい。

 「今までは、すべてを完ぺきにこなさないと納得がいかなかった。もちろん理想はあっても、実際の試合ではそうはいかない。いかに要点を押さえたプレーをできるかが大事」。

親善試合 日本対カメルーン 後半、MFコメとボールを奪い合うMF今野泰幸=九州石油ドーム(2007年8月22日)
親善試合 日本対カメルーン 後半、MFコメとボールを奪い合うMF今野泰幸=九州石油ドーム(2007年8月22日)

磨きがかかった状況判断力

 昨季はリーグ12位に低迷した東京にあって、33試合5得点と結果を出した。本職のボランチ以外にセンターバックを任され、さらに代表戦ではサイドバックも経験。自分の後ろにはGKしかいない位置で、ボールを奪いに行くポイントや組織的な連係プレーの重要性を再認識した。

 「相手に抜かれたら失点につながるという重圧はある。でも、すべてのエリアで抑えようとすると、次の手を打てなくなる。それはボランチでも言える」。

 世界を相手に戦う上で、チームとしても個人としても求められるのが、攻守の素早い切り替え。複数のポジションを経験した昨季、原点に立ち返ったことで状況判断力に磨きがかかった。

世界で勝って掴む「一流」の称号

 ここ数年、今野への欧州クラブの注目が高まりつつある。「話があれば、どんな評価をしてもらえているのか直接聞いてみたい」という。飽くなき向上心があればこそ、可能な挑戦。岡田ジャパンに欠かせない戦力となって、2月6日のタイ戦に始まったW杯3次予選、さらには最終予選を勝ち抜いたとき、日本を代表するボランチが「一流」の称号を手にする。

THE DETERMINATION アーカイブ

  1. 第1回 中村俊輔
  2. 第2回 今野泰幸
  3. 第3回 平山相太
  4. 第4回 内田篤人



このページの先頭へ