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遼クン3位賞金王とV争い/男子ゴルフ

初日1アンダー、3位タイと好調の出だしとなった石川遼
初日1アンダー、3位タイと好調の出だしとなった石川遼

<男子ゴルフ:日本シリーズJT杯>◇初日◇29日◇東京・東京よみうりCC(7016ヤード、パー70)◇賞金総額1億円(優勝3000万円)

 記録ずくめの好発進だ! 今季男子ゴルフツアー最終戦で、大会史上初のアマ選手で史上最年少出場の石川遼(16=杉並学院1年)が、ツアー自己最高の3位で飛び出した。スタート時の気温6度の寒さの中、5バーディー、2ボギー、1ダブルボギーで初日の自己最少スコアタイとなる69をマークした。唯一のアマということで、この日は27人中最も早くスタート。2日目は一転、初の最終組でのラウンドとなり、4アンダーの首位片山晋呉(34)と初めて「直接対決」する。

 遼クンの輝きは、トッププロ26人が相手でも際立っていた。約600人のギャラリーを引き連れ、先陣を切って最終18番のティーグラウンドに立った時は3アンダー。グリーン横のスコアボードの1番上にいた。「はい。見てました。うれしかったです」。途中経過でも、あの5月の優勝以来の頂点に、16歳の心は揺れた。第1打は右のバンカーの縁に止まる不運。3オン2パットのダブルボギーに終わったが「これがゴルフの難しさ。今日は終始、最高のプレーができたと思います」と胸を張った。

 従来よりスピン量を抑え、ランを出しやすくなった新兵器のドライバーで、確実に飛距離を稼いだ。2つしかないパー5でいずれも2オンに成功。楽々とバーディーを奪った。グリーンを外しても、冷静なリカバリーショットでパーにしのぐ。15番からの3連続バーディーには「まぐれとしても、日本シリーズで3連続なんて成長した」と言い切った。

 昨年まで「最強プロ決定戦」と銘打たれていたシーズン最後の祭典。アマチュア不可の大会規定が、自分のために改正された。「もし今プロになっても、すぐにまた優勝はできない。だから、今年どうしても出たい」と切望していたが、実際に連絡を受けた時は、体が震えた。「自分が本当にここにいていいのか?」と常に自問自答。「絶対に迷惑を掛けないプレーをしたい」と誓って臨んだ晴れ舞台だった。

 凍える寒さにも、負けなかった。開会式では背中に温湿布を張って臨んだ。あこがれのプロ、イアン・ポールターにもらったチェックのパンツの下のふくらはぎには、レッグウオーマーが巻かれていた。かじかむ両手は、1打ごとに携帯用カイロの入った手袋に入れて歩いた。「体が冷えなければ、これだけのプレーができるんだなと…。また成長できたかな」と不敵に笑った。

 ホールアウト後まで、ベストを尽くした。同スコアならスコア提出順にスタート順の遅い組に入るルールにこだわった。同組で同じ1アンダーのJ・M・シンより先にカードを提出。第1組だったため同スコア8人のなかで「最上位」となり、首位片山との最終組決戦を呼び込んだ。

 最下位の100位で予選落ちした10月のブリヂストンオープンで優勝し、「アマ専念」を勧められた因縁の第一人者との初対決。片山の「日本ゴルフ界にとって、いいことだね」という余裕のコメントを聞くと「まさか2日目に片山さんと最終組で回れるなんて…。神様に『3日目も、最終日にも(同組で)回りなさい』と言われた気がします」。願ってもないシナリオに言葉も弾んでいた。【大石健司】

[2007年11月30日9時24分 紙面から]

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