【テンピ(米アリゾナ州)17日(日本時間18日)=本間翼、斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(23)が「ライブBP」と呼ばれる練習に登板した。昨年10月の右足首手術後、打者相手に投球するのは初めて。マイナーリーガーが相手とはいえ、全30球でまともに前に飛んだ打球は1本もなし。2三振を奪い「投」で実力を見せつけた。

 大谷が初の実戦形式練習に登板し、マイナーリーグの若手打者を“子供扱い”した。全30球、のべ7人の打者に投げ、まともに前に飛んだ打球は1本もなかった。「まずしっかり投げられたというのが一番よかった。いい感覚のところもあったので、そういうところを確認できたのはよかったかな。いい練習はできたんじゃないかと思います」。昨年10月の右足首手術後初めての打者への投球は、順調さを感じさせた。

 マリナーズなどで活躍したジェイミー・モイヤーの息子で左打席に立つハットン・モイヤーと、右打者のブレナン・モーガンと対戦。ともにメジャー経験はないが、まずモイヤーからすべて直球で見逃し三振を奪うと、続くモーガンは追い込んでから外角へのスライダーで連続三振。受けた正捕手のマルドナドからも「(2日前の)ブルペンのときよりも速かった。制球もよかった」と評価された。大谷も「ブルペンよりは、打者がいて、どういう風に投げていこうっていう確認ができる」と、成果を口にした。

 渡米後は早寝早起きのサイクルで練習しており、同い年のフィギュアスケート・羽生の金メダルもテレビでは見ていない。それでも、親交があり、自身を「羽生世代」と称したこともある大谷は「同級生なので、みんな応援してるんじゃないかと思います。おめでとうございますというか、すごいなと思います」と祝福。アスリートとして刺激をもらい、自身も世界最高峰の舞台で奮闘を続ける。

 ◆ライブBP フリー打撃とシート打撃の中間のようなイメージで、捕手のサイン通りに、打者と1打席ごとに対戦。15球を終えたところで、イニング間を想定したインターバルを挟む。