【クリーブランド(米オハイオ州)3日(日本時間4日)=四竈衛】「村上弾」で先勝-。ア・リーグ地区シリーズが開幕し、ホワイトソックスがガーディアンズに快勝。敵地でまずは1歩リードした。「4番一塁」で出場した村上宗隆内野手(26)が今ポストシーズン3戦目で、初アーチとなる先制2ランを放つなど、4打数2安打2打点と活躍した。第2戦は、休養日を挟んで5日午後5時(同6日午前6時)から同地で行われる。

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しばし余韻に浸ることの許される時空間で、村上は打球の行方を見届けると、バットを放り投げた。一塁側ダッグアウトへ向かって絶叫。試合後、「汚い言葉でした」と笑わせた一方、敵地ファンも見とれるほどの美しい打球で、試合の流れを手繰り寄せた。

両軍無得点で迎えた4回無死一塁。ガーディアンズの先発左腕メシックの初球、時速150キロの内角高めのツーシームを捉え、右翼席中段へ飛距離134メートルの豪快弾をたたき込んだ。「先制点が欲しかったので、すごくうれしかった」。味方投手陣が3回2死満塁を無失点に封じた直後。ピンチの後のチャンスをひと振りでものにした。

ワイルドカード(WC)シリーズ突破を決めた9月30日の試合後は、5打数無安打だったこともあり、「僕は何もしてません」と自虐的に笑いつつ、美酒にまみれた。だが、この日はWCシリーズの犠飛に続き、2シリーズ連続第1戦で先制点を挙げた。公式戦でも1本塁打を放ち、第1打席でも中前打と球筋をイメージできる左腕メシックが相手。「特に意識せず、強く振り抜こう」と、冷静かつ積極打法で主砲の存在感を際立たせた。

高年俸のスター選手が居並ぶわけでもなければ、1年目の村上と三塁バルガスが中軸に座る以外、スタメンは固定されていない。その一方で、ベンチ入り全選手が明確な役割を理解し、「ベンチウォーマー」はいない。「一人ひとりが信頼されて、それに応えるだけの技量もある。いいモチベーション、いい形で戦えていると思います」。

この日は、新人左腕スミスの「オープナー」を皮切りに5投手の好継投でガ軍の強力打線を完封。公式戦では先発の前DeNA左腕ケイが4番手で好救援するなど、先発、救援の役割に固執しない、ホ軍ベンチの斬新な投手起用も光る。投手を含めたスタメン10人ではなく、ベンチ入り26人による総力戦の全員野球。この日も村上が口にした「チーム一丸」のフレーズは、決して常套(じょうとう)句には聞こえない。

【動画】村上宗隆、ポストシーズン1号は決勝の先制2ラン ライトスタンドへ豪快弾