野球

中田初紅白戦で４番？梨田監督が示唆

黒い肌がバレ、報道自粛をうながしバツ印をつくる日本ハム中田（撮影・長島一浩）

　いきなり４番デビュー!?　日本ハム高校生ドラフト１巡目の中田翔内野手（１８＝大阪桐蔭）が、春季キャンプ（沖縄・名護）での初実戦となる７日の紅白戦で、４番で起用される可能性が２４日、浮上した。梨田昌孝監督（５４）がこの日、若手主体のメンバーの中軸として抜てきすることを示唆した。自主トレから注目を集めてきた怪物ルーキーが“プロ初打席”でいきなり４番という、サプライズデビューを飾ることになりそうだ。

　怪物が４番でベールを脱ぐ。日本ハムにとって今季初実戦となる２月７日の紅白戦。「４番中田」の可能性が浮上した。

　この日、札幌市内でのイベントに参加した梨田監督が、中田の紅白戦起用について「当然出るでしょう」とスタメンを断言した。その上で、報道陣に打順を聞かれると「紅白戦の前の日（６日）に（新聞に）書くことがなくなっちゃうでしょ」とニヤリ。あとは想像してくれと言わんばかりだった。

　具体的な打順こそ含みを持たせたが、４番をにおわせるのに十分な発言だった。同監督は集客を考え、すでに札幌ドームのオープン戦で起用していく旨を明かしている。紅白戦といえども、怪物ルーキーがいきなり４番デビューとなれば話題性もある。ファンサービスを重視するだけに、可能性は極めて高い。

　それ以上に少しでも早く実戦を見たい気持ちがある。「紅白戦は若手主体のメンバーになる。もちろん（その他の選手も）できあがっているのに後で使う必要もないでしょう」と、中田は若手メンバーの方に入れるつもりだ。サプライズは紅白戦だけではない。「７日に出ないと１０日もない」と初対外試合となる１０日の阪神との練習試合まで、４番を任せることも示唆した。

　注目のルーキーにとっても、格好のアピールの場となる。本人も「今までずっとクリーンアップを打っていたので願望はある。自分の実力でクリーンアップをとりたい。でもプロのクリーンアップは分からない。攻撃面の軸だと思うし、早く認めてもらいたい」と、大阪桐蔭でも２年から務めた４番に対する思い入れは強い。プレッシャーのかかる“プロ初打席”で結果を出せば、開幕１軍へと前進することは間違いない。

　体重、彼女の存在、小遣い３０万円など、現時点では話題が先行気味。しかしキャンプイン後は、その実力が本物かどうかが如実に判断される。この日、千葉・鎌ケ谷で行われた新人合同自主トレでは、フリー打撃に臨み、強烈な打球を放ち続けた。視察した福良ヘッドコーチが「高校生じゃないよ。力がすごい」と驚嘆したほど、すでに能力の片りんは見せている。

　初のキャンプにも「本当にしんどいと思うんですけれど、勉強になることはたくさんあると思う。待ち遠しいし、楽しみ」とおくするところはない。２月７日。プロ野球ファンの視線は沖縄・名護に注がれる。

［2008年1月25日9時21分　紙面から］

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