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3・6由規2→3回変更で中田と確実対戦へ

地元仙台へ帰る由規は那覇空港でパイナップルのおみやげを買い込む(撮影・鈴木豊)
地元仙台へ帰る由規は那覇空港でパイナップルのおみやげを買い込む(撮影・鈴木豊)

 154キロの快投がチーム首脳陣を動かす? 25日の練習試合・楽天戦で、圧巻の無安打デビューを飾ったヤクルト佐藤由規投手(18=仙台育英)の次回登板は3月6日・日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)になる。2番手で2イニングを投げる予定で、再びピシャリと抑えれば中田翔内野手(大阪桐蔭)との初対決が実現しない事態もある。そこで荒木大輔投手コーチは26日、確実に対戦する3イニングに変更する可能性をほのめかした。

 荒木投手コーチが含み笑いを浮かべながら切り出した。「2イニングだと中田に打順が回らない可能性もあるのか…。(由規の投球回を)3イニングも考えないといけないかな?」。由規が次に投げる3月6日の日本ハム戦。先発予定の石川が、中田を封じてバトンタッチした場合。由規が任された2イニングを完ぺきに抑えると、9人目の打者・中田まで打席は回ってこない。

 球団関係者も「中田は何番を打ってるの? 対戦しない可能性があるの?」と気にかけている。「意識しないと言ったらウソになる。『打ってみろ』という感じで投げたい」と、高校時代にもなかった対戦を心待ちにする由規だが、初対決は幻に終わる可能性もある。

 25日楽天戦で最速154キロをマークし、2回を無安打無失点に抑えた。衝撃デビューの快投が、周囲に「完ぺきに抑えたら」という“うれしい誤算”を与えたのは間違いない。球速だけでなく、制球も安定。同投手コーチが「ちょっとはつまずくかと思ったけど…」と振り返ったように、投球内容が不安定だったフリー打撃登板やブルペンとは別人だった。実戦で力を発揮するタイプと、評価を改めた首脳陣も少なくなかったという。日本ハム戦でも…という考えが浮かぶのも自然といえる。

 荒木投手コーチの綿密な計算の下、チームは同戦までの投手陣の投球回は既に決定済み。だが、由規の投球内容や球場の2人の対決を熱望する雰囲気など状況次第では、投球回が急きょ変更される可能性は十分にありそうだ。

[2008年2月27日9時51分 紙面から]

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