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紙面企画

取材班日記

取材班日記

日刊スポーツ新聞社W杯取材班5人のブラジル日記です。
◆盧載鎭(の・ぜじん)
◆益子浩一(ましこ・こういち)
◆菅家大輔(かんけ・だいすけ)
◆八反誠(はったん・まこと)
◆栗田成芳(くりた・しげよし)

支えた2人、本田と香川の固いきずな


<W杯:日本0-0ギリシャ>◇1次リーグC組◇19日◇ナタル

 彼らが歩んできた道のりが、その1シーンに凝縮されている気がした。試合前、ウオーミングアップに出てきた時だった。選手全員で観衆へのあいさつを済ませると、本田は香川の元へ歩み寄った。固く抱き合い、耳元で何かをささやいた。大事な一戦で先発から外れた男の心情を察したのだろう。振り返ればこの4年間は、本田と香川が日本を支えてきたのだ。2人の間にある、固いきずなを見た。

 先発布陣が告げられたのは、宿舎ホテルを出発する直前にあったミーティング。誰も香川に声をかけることは、できなかった。W杯という大舞台で力を出し切れる選手もいれば、そうでない選手もいる。思えば10年W杯南アフリカ大会でも、当時の大黒柱だった中村俊輔が先発から漏れた。

 試合後の取材エリア。ドーピング検査のため一番最後に姿を見せた香川は、報道陣にしっかりとした口調で受け答えした。取材を終え、足早にスタジアムを後にしようとする彼に声をかけた。私が「あきらめるなよ」と言うと、ニコッと笑顔になり、親指を立てて「もちろん!」と返してきた。大丈夫。日本のW杯は、まだ続いている。香川には悔いのないよう、力を出し切って欲しい。【益子浩一】

















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