このページの先頭



ここから共通メニュー

共通メニュー


ホーム > 芸能 > シネマ > ニュース



渡辺謙「明日の記憶」で受賞/映画大賞

主演男優賞を受賞した渡辺謙。右は露木茂アナ(撮影・為田聡史)
主演男優賞を受賞した渡辺謙。右は露木茂アナ(撮影・為田聡史)

 俳優生活28年目の初主演映画「明日の記憶」で主演男優賞を受賞した渡辺謙(47)は、喜びを隠せなかった。「この作品のような、難しいというか、映画になりにくい題材を映画にできたのがうれしいのと、それを賞として評価していただいて何よりもうれしい」。謙虚な言葉で語った。

 若年性認知症になったエリート会社員が、薄れゆく記憶の中で、妻とのきずなを再確認していく姿を描いた。渡辺は演じるだけでなく、エグゼクティブプロデューサーとして、配役や宣伝など全面的に作品とかかわった。

 「原作を読んでいるときから、(主人公の)佐伯になっていた。演じるというよりも、佐伯の目線で読んでいた。彼の世界観で自分が生きている気がしていた」。急性骨髄性白血病を乗り越えた経験もあり、「自分だけができる役柄」と覚悟を決めたのは自然な流れだ。「すぐに乗らなくてはいけない自分の車が目の前にある。あとは鍵を差し込んで回すだけだった」と心境を説明した。

 来年の抱負を聞くと「この賞を励みにして、一からではなく、ゼロからいろんなものを作りたい」。記録と記憶の両方に残る名演技を見せた渡辺。初の勲章におごることなく、謙虚に自然体で歩み続けていく。【松本久】

[2006年12月29日8時57分 紙面から]

関連情報

最新ニュース

記事バックナンバー



このページの先頭へ