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アッコ「阿久さんの曲は大きな財産」

 作詞家阿久悠さん(あく・ゆう、本名・深田公之=ふかだ・ひろゆき)が1日午前5時29分、尿管がんのため入院していた都内の病院で死去した。70歳。兵庫県出身。デビュー以来の恩師という和田アキ子(57)が阿久さんを語った。

 実は私の上京を東京駅で出迎えてくれたのが阿久さんだったの。私は新幹線を1本乗り遅れていたのに待っていてくれてね。今じゃ笑い話だけど、当時「絶世の美女が来た」って宣伝してくれたのも阿久さん。まだ作家で、私のデビュー曲「星空の孤独」から本格的に作詞家活動し始めた。

 阿久さんの歌詞はそれまでのものとは全然違ったの。「星空の孤独」の歌い出し「胸に広がる孤独の辛さ…」って歌詞は、18歳に見えない私にだから書けたって言ってた。シングルだけで13曲も書いてもらってる。中でもやっぱり72年のレコード大賞最優秀歌唱賞の「あの鐘を鳴らすのはあなた」よね。GS、演歌ブームの当時は、歌詞といったら「雨、酒、男と女」なんかが定番のフレーズだった。なのに阿久さんは「あなたに会えてよかった…」ときた。「誰に向けて歌えばいいですか?」と聞くと「アコが今まで出会ってきた人すべて、生きてきた街すべてを想像して歌うんだよ」って助言してくれた。最初はスケールが大きすぎて私には理解できなかったぐらい。女性が歌う歌でこんなに壮大な曲は、それまでなかったから。

 ピンク・レディーや沢田研二の歌の方が売れたけど、私は80歳になっても堂々と歌える曲をいただいた。紅白のトリでも阿久さんの作品を3曲も歌わせてもらってる。継承とでも言うのかな、それだけ大きな財産なの。歌手和田アキ子をつくってくれた大の恩人なんです。(歌手)

[2007年8月2日8時46分 紙面から]

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