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NHK記者ら3人株インサイダー取引疑惑

NHK記者のインサイダー取引疑惑で、頭を下げる橋本元一会長(中央)
NHK記者のインサイダー取引疑惑で、頭を下げる橋本元一会長(中央)

 NHK報道局の記者ら3人が株のインサイダー取引をしていた疑いで、証券取引等監視委員会の調査を受けていることが17日、明らかになった。放送前の特ダネ原稿を読んで株を買い、10万~40万円程度の利益を得たという。会見し謝罪した橋本元一会長は、任期1週間を残した最後まで職員倫理の現実に向き合うことになり「残念。私を含め処分の仕方を厳しく考えたい」と話した。

 調査を受けているのは、報道局テレビニュース制作部記者(33)岐阜放送局記者(30)水戸放送局ディレクター(40)の3人。昨年3月8日、NHKが午後3時に特ダネとして放送した外食産業ゼンショーによる回転ずしチェーン「カッパ・クリエイト」のグループ化のニュース内容を事前に知り、株取引したとされる。16日に監視委がNHKに任意で調査に入ったことで問題が発覚した。

 3人は放送直前、カッパ・クリエイトの株を1000株から3000株程度買い、株価が上がった翌日に売り抜けて10万~40万円の利益を得ていた。2人は不正を認めており「報道に携わる者がばかなことをした」などと話しているという。1人は株の売買は認めているものの「携帯電話で見て、株価が上昇していたので買った」と否認している。3人が同じ職場で勤務した経験はない。会見した畠山博治理事は「あくまでも偶然と受け止めている」。3人はそれぞれ自宅待機し、監視委の調査を受けている。

 NHKによると、同局では放送用の原稿を「原稿システム端末」と呼ばれるコンピューターで処理している。記者が書いた原稿をデスクがチェックする「素原稿」と呼ばれる段階ではロックがかかっているが、音や映像、テロップなどを付ける編集作業に回す時点で「汎用原稿」としてロックが外れ、報道関連の職員なら誰でも見られる状態になっていた。今回、汎用化されたのは午後2時38分。ここから後場の取引が終了する午後3時までの22分間にカッパ株を買ったとみられている。

 NHKでは、04年にチーフプロデューサーによる番組制作費着服事件が発覚して以来、職員の倫理向上を目指すガイドラインを作成し、コンプライアンス(法令順守)に努めてきたが、株取引に関する規制はない。経済部ではその家族を含めて株取引を自粛する申し合わせがあるものの、文書化はされていない。

 NHK職員の株取引規制について橋本会長は「親の遺産で株を持っているケースなどもあり、すべて規制することはできない」。石村英二郎理事は「原稿を出す記者は他社との戦いに必死なのに、一方で個人の利益のために情報を使った者がいた。本当に驚いた」とうなだれた。同局では、畠山理事を中心とする調査委員会を立ち上げ、信頼回復に努めたいとしている。

[2008年1月18日7時59分 紙面から]

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