優作さんの原作舞台が十三回忌企画で追善公演/2002年2月2日付
故松田優作さん(享年39)原作の舞台「MAZDA2∞2+1+『水銀』」が2月1日、東京・江東区のベニサン・ピットで初日を迎えた。13年前に「モーゼル」のタイトルで、優作さんの原作、演出で同所で上演された作品。第2次世界大戦中の5人の男女の人間模様を描く。優作さんがボブ・ディランをもじった「朴李蘭(ボク・リィラン)」のペンネームで上演したが、観客がほぼ身内だったため、“幻の作品”といわれてきた。美由紀夫人(40)の全面協力のもと、同作に主演した俳優伊藤洋三郎(46)が優作さんの十三回忌追善公演として企画した。
主演鶴見辰吾(37)らは優作さんの墓参も済ませ「亡くなった後でも優作さんとかかわれるのはすごく幸せ。きっとどこかで見守っていてくれると思って頑張ります」と話した。美由紀さんは「舞台は優作の原点。映画の世界で生きても、優作は自分探しのために自ら資金を出し舞台を制作していた」とのコメントを寄せた。10日までの公演に、長男で俳優の松田龍平(18)とともに観劇に訪れる予定だ。
[2002年2月2日付]