石橋凌が「俳優専業」宣言、俺がポスト優作だ/1991年9月28日付
ロック歌手出身の石橋凌(35)が東映Vシネマ「死神の使者」(11月25日発売)で暴力団に立ち向かう一匹狼(おおかみ)を熱演。「これからは役者一本で……」と俳優としての道を本格的に歩き始めた。
「故・松田優作さんの死が決断させた」と昨年、14年間続けたバンドARB(アレキサンダー・ラグタイム・バンド)を解散。「5年はマイクを握らない」と何万人ものファンからの惜しみの声を振り払って俳優に転向した。「34歳からのとらばーゆですからね」と1年前の“揺れた自分”を振り返るが「表現したいことは歌も芝居も同じ。“あのときの決断は間違っていなかった”と言えるようになりたい」と今はガムシャラだ。
石橋は松田さんが監督を務めた映画「ア・ホーマンス」(1985年)に出演してから親交を深め「本当の兄より慕っていた」ほど。それだけに、松田さんの突然の死は「親が死んだときよりもショックだった」といまも思いをはせる。
[1991年9月28日付]