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優作さん原案の追悼映画製作盛り上がる/1990年2月22日付

 昨年11月6日、ぼうこうがんのため39歳の若さで死去した松田優作さんの追悼アルバム「YUSAKU MATSUDA(1978-1987)」が発売された21日、東京・青山のビクタースタジオで原田芳雄(48)、石橋凌(33)ら優作さんと親しかった仲間たちが追悼ライブを行った。ライブには美由紀未亡人(28)も出席し、「新しい優作を皆さんで作り上げて下さい」と笑顔で話した。追悼映画製作の動きもある中、優作さんは再び走り出そうとしている。

 午後7時から行われた追悼ライブには、生前に優作さんの自宅に集まっては酒を飲んだ仲間たち、石橋や原田ほか仲村トオル(24)、桃井かおり(37)、原田美枝子(31)ら約200人が顔を合わせた。スタジオ内に追悼アルバムの曲が流れる中、石橋がまずマイクを握り優作さんのナンバーを歌い出した。やがて歌の輪はスタジオ中に広がり、優作さんがこよなく愛したブルースの歌声は深夜まで途絶えなかった。

 歌を口ずさみ、体でリズムをとる美由紀さんは「新しい優作のために、ギンギンに盛り上げて下さい」と、久しぶりの笑顔。その言葉通り残された仲間たちの心には「優作の映画を作ろう」という気持ちが今なお根強い。追悼映画は、既に優作さんが原案を書き上げており、生きていれば今年にも撮影の予定だったアクション映画。現在のところ監督や脚本など具体的なことは決まってないが、優作さんが美由紀さんに楽しそうに語っていた企画でもあり、優作さんの夢を実現しようと盛り上がっている。

 女優復帰がささやかれる美由紀さんだが、かねて「優作が愛した映画界にとどまりたい」という意思を持っており、28歳という若さに加えて、いまだ衰えぬ容姿は肩を並べた女優たちと比べても見劣りはない。この日も、優作さんが所属したセントラルアーツの黒沢満社長が「復帰のときはよろしくお願いします」と話し、その時期が決して遠くはないことをうかがわせた。

 追悼アルバムは、優作さんが残した7枚のアルバムからブルースを中心に15曲で構成され、40ページの写真集が付く永久保存盤。この日正午、同スタジオには400人のファンが訪れ、優作さんと親しかったイラストレーター・黒田征太郎氏が5000枚のポスターに絵をかく追悼イベントに参加し優作さんをしのんだ。美由紀さんにとっても新たに優作さんと歩み続ける記念すべき日となった。

 優作さんが急逝して3カ月が経過したが、追悼フィーバーはいまだ冷めない。この日発売された追悼アルバムは初回2万枚をプレスし売れ行きは好調。発売元のビクターでも「売れ続ける限り、アルバムのプレスはやります」と話す。また映画界では出演作の「ブラック・レイン」がロング・ヒット、日刊スポーツ映画大賞、ヨコハマ映画祭などで特別賞を受賞した。23日に受賞式が行われる日本アカデミー賞でも特別賞が決まっており、美由紀さんが代わって出席することになっている。

[1990年2月22日付]



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