「ブラック・レイン」で高い評価/1989年11月7日付
松田優作さんにとっては国際俳優への足掛かりをつかんだ矢先の悲劇だった。マイケル・ダグラス、高倉健との共演による米映画「ブラック・レイン」(リドリー・スコット監督)が米国公開に引き続き先月14日、日本でも公開されたばかりだ。
「ブラック・レイン」での優作さんの役柄は日本の冷血なヤクザ。米・ニューヨークタイムズ紙をはじめ、その目をむいた異様な悪役ぶりは高い評価を受け、ハリウッドでの次回作出演も時間の問題といわれていた。
一方、日本ではソウルオリンピックのゴールドメダリスト、フロレンス・ジョイナーと日本テレビ「華麗なる追跡」で共演した。こちらは刑事役で、当代一の”陸上界のプリンセス”との顔合わせでも存在感で一歩もヒケを取っていなかった。
[1989年11月7日付]