松田「監督もうイヤ」ア・ホーマンス撮了/1986年2月7日付
松田優作(35)の主演、監督で5年ぶりのハードアクション映画「ア・ホーマンス」が6日、東京・港区六本木のロケ撮影でクランクアップした。
クランクイン1週間後、小池要之助監督と主人公の描き方について意見の食い違いから監督を請け負った優作は、この日もカメラと役者の間を行きつ戻りつの大ハッスルぶり。「泣き言を言ってられなかった。やるしかなかったね。でも、もう監督はいやだ。今後はまじめに俳優をやります」と話す優作の顔はほおがこけて、やつれていた。物語は新宿を舞台に暴力団と争う中で、仲間の人間味を思い知らされる主人公を描くもの。今年9月、東映洋画系公開。
[1986年2月7日付]