今年の漢字「税」に決定　増税議論やインボイス制度などが理由　阪神優勝で「虎」４位

2023年の世相を1字で表す「今年の漢字」が「税」に決まり、日本漢字能力検定協会が12日、京都市東山区の清水寺で発表した。清水寺の森清範（せいはん）貫主（かんす、83）が縦150センチ、横130センチの和紙に広島県熊野町産の特大の筆で、揮毫（きごう）した。

日本漢字能力検定協会によると、応募総数は14万7878票。「税」は5976票（4・04％）を集めて、14年以来2度目の1位となった。

協会は応募者が「税」を選んだ理由として「一年を通して増税議論が活発に行われた」「所得税・住民税の『4万円の定額減税』が話題に」「インボイス制度やふるさと納税など、多岐にわたる税にまつわる話題が取り沙汰された」ことなどを挙げた。

今年の漢字は1995年（平7）から、漢字の素晴らしさや奥深い意義を伝えるため、啓発活動の一環として始まった。毎年年末に全国から今年の世相を表す漢字1字を募集し、応募数の最も多い漢字を12月12日（いい字1字）の「漢字の日」にちなんで発表している。森貫主が1年の出来事を清めるとともに、新年が明るい年になることを願い、清水寺で奉納の儀式を行っている。

▽2023年「今年の漢字」トップ20は以下の通り。

1位「税」5976票（4.04％）

2位「暑」5571票（3.77％）

3位「戦」5011票（3.39％）

4位「虎」4674票（3.16％）

5位「勝」4653票（3.15％）

6位「球」3485票（2.36％）

7位「高」3468票（2.35％）

8位「変」2955票（2.00％）

9位「増」2711票（1.83％）

10位「楽」2472票（1.67％）

11位「翔」2286票（1.55％）