女性が最もエロくなる年齢は、34歳!? これはイギリスの研究結果に基づきます。セクシーさの決め手は男性ホルモンにありました。女性にも、女性ホルモンだけではなく、男性ホルモンも存在しています。男性ホルモンは繁殖欲、性欲などと関連性が高く、闘争心、攻撃力などにも関与しています。男性の20分の1の濃度で、主に副腎という臓器から作られています。

女性ホルモンが多ければ、エロさ(繁殖意欲)は抑えられ、男性ホルモンが多ければ、エロさ(同)は高まる仕組みになっています。女性は、30歳を超えると女性ホルモンの量が少し減って、男性ホルモンの量が増えるために繁殖意欲(性欲)が増すのです。

イギリスの保湿ケアブランド「Astral(アストラル)」が調査。この調査で女性の34歳が「最も“感じる”ピークの年齢」という結果が出ました。そして中年女性の56%は、「若かった時以上に今、セックスを楽しめている」と回答したということです。

また、この調査で45~60歳女性の平均セックス回数は月4・5回(週1ペース)、20~30代の女性は月10・4回(週2ペース)でした。

中年にさしかかると、回数的には頻度が約半分に減る一方、「セックス自体の中身は濃くなり、感度も増す」ことが分かっています。体力にも、恋愛チャンスにも恵まれる若い世代のほうが、性生活が充実しているかと思いきや、「量より質」の30代以上の女性のほうが性生活が充実しているというのは、意外です。

他方、女性は更年期に近づくと膣内のうるおい成分の分泌が不足し、性交痛の原因になることもあります。その際は前戯の時間を長くしたり、リラックスすることも必要です。女性の性的欲求は年齢やライフスタイルにより変化するものですが、質問された女性の半分以上が「20代、30代よりいいセックスをしている」と答えた結果は、これから年齢を重ねていく女性にとって、楽しみの1つになるのではないでしょうか?

◆森田豊(もりた・ゆたか)1963年(昭38)6月18日、東京都生まれ。秋田大医学部、東大大学院医学系研究科修了。米ハーバード大専任講師を歴任。現役医師として活躍すると同時に、テレビ、ラジオでコメンテーターとして出演多数。テレビ朝日系の人気ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」の医療監修をドラマ立ち上げの時から務め、今年10月に新シリーズを迎える。気分転換は週2回のヨガで、15年あまり継続。インスタグラムdoctormorita、ホームページmorita.proなどで情報発信中。