広島鈴木2年連続20号 試行錯誤で追求する打撃道

広島対ヤクルト 2回裏広島無死、鈴木は左越えに先制本塁打を放つ(撮影・梅根麻紀)

<広島7-1ヤクルト>◇28日◇マツダスタジアム

 広島鈴木誠也外野手(22)が2年連続20本塁打を記録し、勢いに乗っていた最下位ヤクルトをきっちり退けた。ヤクルト15回戦(マツダスタジアム)の2回第1打席で左翼へ豪快アーチを放ち、先制点を挙げた。チームは後半戦連敗知らず。阪神が勝ったため最短マジック点灯は8月1日に延びたが、勢いは衰えない。

 鈴木が豪快に先制点をたたき出した。2回の第1打席。内角低めに曲がりながら落ちる、難しい球に体が反応した。左ひじをたたみながら体を回転させて左翼席へ運んだ。「相手の投手もいいので、何とか先制点をと思った」。広島の日本人選手では5年連続の11年栗原以来となる2年連続20号で試合を動かした。

 またも第1打席にアーチを描いた。26日巨人戦は1回に先制2ラン。前日27日は結果的に三振に終わったが、惜しい当たりがあった。2回に左翼ポールへ豪快な飛球を打ち上げ、1度本塁打とコールされたが、巨人側のファウルという主張からリプレー検証の結果、判定が覆っていた。だが、この日は技術で幻にしなかった。

 前日まで岐阜、大阪での3連戦を戦い、広島に帰ってきたばかり。夏場の移動続きにも、変わらず早出特打に参加する。前半戦はオープンスタンスで構えたり、ノーステップで打ったりと試行錯誤。後半戦に入っても、左足をすり足気味に上げるなど悩みは解消されていない。

 試行錯誤しながらも、頭の中は整理しようと努める。後半戦は右方向を意識。「右にファウル打って帰ってきます」と言って打席に向かうこともある。意識の変化による効果について、迎打撃コーチは「もともと引っ張れる打者。右方向を意識しても左に強い打球が打てる。1つのポイントに絞ることで初球が振れる打席が増えた」と説く。後半戦は10試合で39打数13安打で打率3割3分3厘、3本塁打、7打点と結果につながっている。

 4番の1発から再び貯金を最多タイの27とした。マジック点灯も近づいてきた。「本塁打を狙っているわけじゃない。20本はうれしいけど、もっと打点を挙げたい」。20号にも、リーグトップタイの71打点にも目もくれず、若き4番は打撃道を追求していく。【前原淳】

 ▼鈴木が先制の20号。29本打った昨年の20号はチーム120試合目の8月27日だったが、今年は93試合目で昨年より1カ月早く到達した。鈴木は20本のうち先制3本、同点3本、勝ち越し2本、逆転2本と、半分の10本が肩書付き。昨年は肩書付きの殊勲弾が8本しかなかったが、今年はロペス(DeNA)山田(ヤクルト)に並びリーグ最多。

 ▼広島の最短M点灯は8月1日。広島が29、30日ヤクルト戦、8月1日阪神戦に3連勝した場合、この間にDeNAが2敗以上、阪神が29、30日中日戦で1敗以上でM36か37が点灯。広島が29、30日のヤクルト戦に○●、1日阪神戦○のケースでもDeNAと阪神が全敗でM37が出る。