<中日0-5阪神>◇28日◇ナゴヤドーム
阪神秋山拓巳投手(26)が、初の2桁勝利に王手をかけた。粘りの投球で7回を無失点。中日打線を6安打に封じ込め、8三振を奪った。今季9勝目で、チームを単独2位に導いた。夏場に疲れを残さないため、7回交代となったが安定感ある好投。真夏の戦いに欠かせない右腕だ。
最大のピンチを切り抜けると、秋山は右拳をグッと突き上げた。5回1死一、三塁。代打堂上に2球目の131キロカットボールを打たせ、注文どおりの併殺打。「粘り強くやっていけたから、ゲッツーでしのげた」。気持ちの入った投球で7回6安打無失点。中日打線を99球で片付けた。8奪三振に「球数を使ってでも取りたい部分があった」と意地を見せつけた。
秋山 考え方をシンプルにやって結果が良い方向に出ている。考えすぎず、自分の球を信じてやっていきたい。
迷いを切り捨てた男は強い。香田投手コーチが「落ち着いたマウンドさばきができている。高低、内外、緩急、それに対角線のすべてが使える投手」とべた褒めするほど、この日も、いい要素が秋山にはそろっていた。あとは、迷いなく投げ込むだけ。今季16度目の先発で、初の無失点投球だ。
期待に応えたシーンは2日前の打撃練習中にもあった。26日DeNA戦(甲子園)の試合前、秋山が左打席に立つと香田投手コーチが「ホームランを打つまで!」と指令。次の瞬間、強振すると打球は右翼席まで届いた。23日に来日1号を放ったばかりのメッセンジャーも「おおっ!」と感心する当たりで、注文に“1発回答”していた。
7回で降板し、完封とはならなかった。金本監督は「次も見据えてね。99球? まあ、そんなところです」。勝ちを計算できる投手として期待するからこそ、次回にダメージを残さないように継投に出た。「ストレートが低いところに集まって、途中浮いてきたところもあったけど、多少浮いてもボールの質の良さでファウルを取っていくというね。それは今年の秋山の良くなったところ」。指揮官は今季9勝目を挙げた背番号46の成長を認めた。
秋山 数字は気にすると思いますが、目の前の試合を必死に頑張りたい。
初の2桁勝利へ、次回もシンプル思考で投げ込んでいく。【真柴健】