政界地獄耳

舛添退任よぎった?森田知事別荘否定/政界地獄耳

★千葉県知事・森田健作の台風15号対応に疑惑が強まっている。千葉を直撃した翌日、公用車で別荘へ行ったとの疑惑を報じられると「別荘ではなく自宅」に立ち寄って「私的な視察に行った」と妙な理屈で釈明した。これが知事10年目の実力だろうか。こだわる場所も県民感情とは違う。15号の被害は今も県内各地に大きな爪痕を残す。当初から初動が遅く危機管理能力に欠けると思われていたが、とどのつまりは“プライベート視察”という名で自分の家が心配で見に行っただけだ。災害対策本部長である知事は県民の安全より自宅の心配をしに行った。

★森田は後出しじゃんけんで後からつじつま合わせをすることが多い。92年の参院選挙で東京から無所属で出馬。民社、社会、社民連の推薦で出馬。その後に参院で連合参議院会派の議員となった。ただ、2年後には野党・自民党に移った。98年には東京4区の補欠選挙に無所属で出馬。当時は元自民党副総裁・山崎拓に近かったが、千葉県知事に出馬するころには官房長官・菅義偉に近いとされた。その意味でもこの一連の森田報道を菅つぶしの一環とみる政界筋も多い。

★この森田の説明に納得する県民や国民は少ないだろうが早速、千葉市長・熊谷俊人が「私的視察というのは、こういうのが許容されるのはいかんのじゃないかと思いますけどね。私的視察とはなんだって」と強くけん制した。つまり追い込まれる森田の次、ポスト森田への宣戦布告にも見える。前東京都知事・舛添要一は公用車を使い湯河原の別荘に行ったことで、その職を追われた。森田はそれで別荘ではなく自宅とこだわったのか。もし舛添の一件がよぎったのならば注意を払うべきところはそこではなかったはずだ。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

おすすめ情報PR

社会ニュースランキング