政界地獄耳

【政界地獄耳】バイデン大統領来日の目的は3つ

★韓国はこの週末、日本は来週前半の22日から24日まで米ジョセフ・ロビネット・バイデン・ジュニア大統領が来日する。夫人のジル・バイデンは21年7月22日から24日まで東京五輪開会式出席と天皇陛下との面会で来日しているが、大統領としては初来日となる。来日する大統領を華々しく迎えたいところだろうが、世界はウクライナ情勢で緊迫。北朝鮮はミサイル実験の可能性があり、前大統領のようにゴルフをする雰囲気でもない。

★来日の目的は3つだ。米民主党政権は自民党と関係が深い共和党ほどではないものの、両党にまたがるネオコン主義が国際情勢の緊迫度に合わせて強く意識される。ネオコンとはアメリカ新保守主義と訳されるが民主主義、グローバリズム、自由至上主義といえるリバタリアン思想などが混在する価値観でバイデン政権はリベラルホーク(こちらも自由主義タカ派外交の介入主義)派が閣僚に入り込み、アントニー・ブリンケン国務長官、ロイド・オースティン国防長官もバリバリのネオコン派だ。

★このネオコン軍団がまずは首相・岸田文雄との信頼関係醸造の演出を見せつけるだろう。それを今の国際社会に見せつける意味は多岐にわたる。ロシア、中国、北朝鮮。この3国との距離を測りかねているアジア諸国にインパクトを与えることが目的になる。そして破格のウクライナ支援金と防衛費増強要求を突きつけるだろう。一方、日米豪印の「QUAD(クアッド)首脳会談」での軍事的包囲網だけでなく経済的な包囲網を構築したいと米国は日本や豪州、インド、韓国を巻き込んだ経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」を表明する。日本はその前にTPPに戻ってきたらどうだと言えるかどうか。もらうお土産の方が相変わらず多いバイデンの初来日だ。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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