【書き下ろし&復刻】「嫌われた監督」著者・鈴木忠平が描く勝負の世界〈6〉中村勝広

「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか」で2022年の各賞を総なめにした、ノンフィクション作家の鈴木忠平氏。書き下ろしの「随想録 鈴木忠平」第6話は、自宅に通い詰めて信頼関係を築いた取材対象者の急逝を描きます。訃報と新たな挑戦の節目が重なり、複雑な心境を持って目にした上京前の風景は。日刊スポーツに在籍当時の、貴重な「悼む」原稿も復刻。充実のバックナンバーとともに、随一の筆致を味わってください。(所属、年齢などは当時)

プロ野球

◆鈴木忠平(すずき・ただひら)1977年(昭52)千葉県生まれ。名古屋外国語大学を卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。中日、阪神などプロ野球担当記者を16年間経験したのち退社し、文藝春秋Number編集部に所属。現在はフリーのノンフィクション作家として活動している。「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか」(文藝春秋刊)でミズノスポーツライター賞、大宅壮一ノンフィクション賞、本田靖春ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞を受賞。最新刊に「虚空の人 清原和博を巡る旅」(文藝春秋刊)がある。

2015年9月23日、シーズン中の遠征先ホテルで阪神のゼネラルマネージャー中村勝広が他界した。タイガースの担当記者だった4年間の中で最も忘れられない出来事だ。

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1977年千葉県生まれ。名古屋外国語大学を卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。中日、阪神などプロ野球担当記者を16年間経験したのち退社し、文藝春秋Number編集部に所属。
現在はフリーのノンフィクション作家として活動している。「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか」(文藝春秋刊)でミズノスポーツライター賞、大宅壮一ノンフィクション賞、本田靖春ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞を受賞。
最新刊に「虚空の人 清原和博を巡る旅」(文藝春秋刊)がある。