国際親善試合4連戦の2戦目で、日本代表(FIFAランキング17位)が南米の難敵ベネズエラ代表(同47位)に2-1で逆転勝ちした。前半の多くの新戦力を試し後半からは主軸を投入。総力戦から見えたものは何か? 担当記者による「Nikkan Eye」では、左シャドー(トップ下)に入ったMF伊東純也(33=ゲンク)の有効性を掘り下げる。

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後半から投入された伊東が日本の攻撃を活性化させた。開始早々に失点を喫したが、直後の4分に、左サイドから右足で鋭いクロスを供給。FW上田のゴールをアシストした。

「伊東の左シャドー」はW杯北中米大会直前、5月31日の親善試合アイスランド戦でテストされた。同ポジションで主軸だったMF三笘やMF南野が大会前に負傷したこともあって試されたが、テンポが上がらず、不発。結局、本大会で同位置の1番手は運動量豊富なFW前田が務めた。

4カ月ぶりに左に入った伊東はシンプルなプレーで味方を生かした。アシストの場面だけでなく、後半9分、10分にもFW上田の落としにダイレクトで前線に走るMF久保につける縦パスを出すなど、攻撃にスピード感をもたらした。

前半は2シャドーがドリブルで運ぶ場面が目立った分、違いが顕著だった。久保、上田とのトライアングルが脅威となった。伊東は「前半も別に悪くなかったと思いますけど、自分たちのところでワンタッチやスピードを上げるところは多くなったかなと思います」と振り返っている。

縦突破と正確なクロスが代名詞だ。衰え知らずの快足を生かしたスピードスターとしてW杯では主に右シャドーでプレーした。サイドを駆け上がってチャンスを演出してきた。しかし、ベネズエラ戦で見せたのは、より洗練されたトップ下タイプの動きだった。

第3期森保体制で最大のミッションは27年のアジア杯サウジアラビア大会制覇だ。三笘や南野はいまだ実戦復帰しておらず、来年1月に間に合うかは不透明。守勢に回ることが予想されたW杯では前田の守備力が重宝されたが、押し込む展開が多くなるアジアの戦いでは、伊東のように振る舞えるアタッカーの方がより有効になる可能性が高い。

右ウィングバックで出たウルグアイ戦でも試合終了間際に1アシスト。短い出場時間でも結果を残し続けている。来年3月に34歳を迎えるが「今が一番調子いいです」と言い切る。進化し続けるイナズマが、森保ジャパンに新オプションを加えた。【佐藤成】