仙台石原&野津田が残留 超ホットライン来季も

9月10日、ホームの鳥栖戦で勝利し、サポーターの声援に応えるFW石原(右)とMF野津田

 ベガルタ仙台のFW石原直樹(33)とMF野津田岳人(23)のホットラインが、来季もそろって仙台でプレーすることが21日、明らかになった。2人の去就については今オフ最大の関心事。石原は移籍1年目の今季、チーム最多の10ゴールを挙げる活躍で、最前線からチームをけん引した。8月に清水から途中加入した野津田は、直後すぐレギュラーに定着し、後半の快進撃に貢献。石原の良きパートナーとして大きなアクセントになった。

 オフシーズンに、まばゆい光が差し込んだ。石原、野津田のホットラインが、来季もそろってベガルタでプレーすることが決定的になったのだ。

 石原は今季31試合に出場し、自己最多タイの10ゴール4アシストをマーク。チーム戦術の3-4-3システムの柱としてピッチに君臨し、若手の成長にも寄与してきた。サポーターが選ぶクラブの年間MVPにも選出され、名実ともにクラブの顔的存在となった。今季をもって、レンタル元の浦和との契約が満了になることから、自身がプロとしてのスタートを切った古巣の湘南からもオファーを受けるなど、去就が注目されていたが、仙台で戦う道を選択した。

 野津田はシーズン途中の8月に清水との契約を解除し、仙台に期限付きで移籍してきた。異例ともいえる移籍で仙台に加入したが、すぐさま2シャドーの一角を担って大活躍。9月23日のC大阪戦では石原とアベック弾を決め、その一撃はクラブのJ1通算400ゴール目を記録した。移籍後12試合で3ゴール2アシストをマークした。トラッキングデータの走行距離では、リーグ上位に名を連ねるなどオフザボールの動きでも存在感を発揮した。レンタル元の広島への復帰が既定路線となっていたが、本人の希望と仙台サイドの熱意ある働きかけで、レンタル延長が実現した。

 最終節(2日)の甲府戦を終えた後、石原は「野津田が加入して(戦術の)理解度が上がり、上位相手でも戦える手応えは出てきた。とてもいいチームで戦えたので、シーズンが終わるのがもったいないし、寂しい」と語っていた。現状の手応えを感じているからこそ、仙台を選んだ。最強ホットラインの残留で、チーム目標のトップ5は、あながち夢物語ではなくなってきた。